肥満を防ぐための、食事でのちょっとしたコツとして、「食前に野菜を食べる」というのがあります。

これは「ベジファースト」など呼ばれていまではおなじみになっており、血糖値を上げにくくするねらいがあります。


最近は「低GI」という言葉がテレビのCM にも登場しており、すっかりおなじみになっています。
 
「低GI」とは「GI 値が低い」ことで、「血糖値が上がりにくいため、インシュリンの分泌も少ない」という意味です。
 
GI 値とは、その食品を食べた時の血糖値の上がりやすさを表わした数値で、値が大きいほど血糖値も上がりやすくなります。
 

 
食品はそれぞれ固有のGI 値を持っています。
 
インシュリンは血液中のブドウ糖を肝臓に蓄えたり、脂肪に変える働きがあります。インシュリンの分泌が多いほど脂肪も多く作られることになります。
 
このインシュリン分泌が少なくなったり、効果が弱くなった状態が糖尿病です。
 
血液中に糖分が残ったままになり、血が粘っこくなってしまいます。
 
言い換えるなら、

・高GI の食品は太りやすく(体に脂肪がつきやすい)
 
・低GI の食品は太りにくい(体に脂肪がつきにくい)

 
ということになります。
 
ひとつの特徴として、
 
低GI の食品を一緒に食べることで、高GI の食品も太りにくくなる。
 
というものがあります。
 
これが食前に野菜をおすすめする根拠になっています。
 
野菜は一般にGI値の低い食品が多いのです。
 
つまり、どんな食事をとるにしても、食前に野菜を食べることである程度太りにくくすることができるわけです。
 

 
食前に野菜を食べると書きましたが、ジャガイモなどのいも類、ニンジンやトウモロコシはNGです。
 
これらは野菜としては例外的にGI値が高いので血糖値が上がりやすく、インスリンも大量に分泌されるので体内での脂肪合成が進んでしまいます。
 
ましてやすきっ腹に食べるのであればなおさらです。
 
おすすめは葉物野菜全般、もやし、キュウリ、にがうり、玉ねぎ、トマトなどです。(私はジャガイモ、ニンジン、トウモロコシの三つ以外、と覚えてます)
 
GI値が低い食品といえど、たくさん食べればカロリーオーバーになって肥満の原因になってしまいます。
 
また、高GIであっても「食べるべきではない」というわけではもちろんありません。
 
私もジャガイモ、ニンジンはしょっちゅう食べます。低GI の食品と組み合わせれば全く問題は無いわけですし。
 
最終的には「いろんな食品を、バランス良く食べましょう」という、健康な食生活の基本に行き着くわけですが・・・。
 
じゃがいも
 
サラダ類は外食でも食べることは比較的容易です。おかずの付け合せに野菜が出ることもあるでしょう。
 
外食の際にはまずそうしたサラダ類(上の例外三種類ではない野菜が使われていて、できればある程度まとまった量を)を食べてからおかず・ご飯類を食べると良いのではないでしょうか。
 
野菜類を最後にするよりも血糖値の上昇が抑えられて脂肪も作られにくいはずです。
 
ほんのちょっとした生活習慣の違いですが、積み重なると大きな差になって表れてくるでしょう。