出産した女性の多くが産後太りを経験します。
 
体重増加が止まらない人もいて、なかなかやっかいです。


 
そもそも産後太りはなぜ起きるのでしょうか?
 
それは産後特有の生活が関係しているようです。
 
山田光敏鍼灸師の著書「産後美尻ダイエット」の58~60ページを参考に、その理由をまとめます。

7割の女性が経験する産後太り

妊娠・出産した女性は、どれくらいの割合で産後太りを経験しているのでしょうか?
 
山田鍼灸師によると、それは「かなり多い」と言えそうです。

2003年の報告では、30~40%の女性が妊娠前の体重に戻ることができず、平均で2キロもの体重増が起きているとあります。
 
現在は、それよりも肥満傾向が見られ、70%近くが産後太りを起こしているといわれます。
 
純粋に食べる量が増えることで産後太りが起きる、という単純な理由だけではなく、産後特有の生活が肥満を誘発しているのです。
 

なぜこれほど多くの女性が産後太りを経験するのでしょうか?
 
これは山田鍼灸師が指摘されている”産後特有の生活”が関係しています。

産後太りの理由は睡眠不足 パートナーや周囲はサポートを

山田鍼灸師は、産後の気分の落ち込みは産後太りの原因ではない、とされています。

これほど多くの方が悩んでいる産後太り。その原因は、単純に食べすぎというだけではありません。
 
産後うつで食べ物に逃避するからというだけでもなく、産後は太りやすくなる避けようがない原因があるのです。
 

それでは何が原因なのでしょうか?

産後、なぜだか食べ物に手が伸びる状態を、私は”産後過食症候群”と呼んでいますが、これを引き起こすのが睡眠不足です。
 
実は、睡眠不足が強い空腹感を覚えさせて、食欲を増強させることが分かっています。
 
産後すぐは、おおよそ3時間ごとに赤ちゃんに授乳することになります。一回に20分程度の授乳時間、長い方ですと一時間も授乳していることがありますが、これが3時間おきにやってきます。授乳中は慢性的に睡眠不足になってしまうわけですね。

産後に限らず、睡眠不足は食欲を増すことがわかっています。(これは男性も同様です)
 
「寝ると太る」というイメージがありますが実際は逆で、「しっかり寝たほうが太りにくい」のです。
 

 
とはいえ上でも指摘されているように、妊娠・出産した女性が十分な睡眠をとるのは簡単ではありません。
 
なので可能な限りパートナーの協力がほしいところです。
 
山田鍼灸師も奥さんを積極的にサポートしたそうです。

私も子供が赤ちゃんの頃は、妻がまとめて睡眠が取れるように、食事を作ったり掃除洗濯をしたりといろいろ手伝いました。
 
それでも十分な睡眠を取ることは、なかなか難しいのです。なぜなら、男性がいくら家事や育児を手伝っても、お母さんに代わって赤ちゃんに母乳をあげることができないからです。
 

産後太りも、行き過ぎると健康を損ねてしまいます。これはスタイル云々よりも深刻な問題です。
 
産後太りが心配であれば、周囲の方からのサポートを可能な限り受けましょう。
 
時間ができたら睡眠をとり、産後太りの予防だけでなく体の回復も図りましょう。